次代を担う若者から起業プランを公募する「第7回とちぎアントレプレナー・コンテスト」の表彰式が2019年12月21日、下野新聞社本社で開催されました。今回のエントリーは高校・大学など43校から781件。最優秀賞は真岡北陵高校の「株式会社 輝夜(かぐや)」(代表:藤間麻康さん)が受賞、青木圭太実行委員長(青木製作所代表取締役)から新会社開業資金100万円が贈られました。
※第7回受賞者の在籍校と学年は2019年12月21日現在。本文中は敬称略。
アイデア賞(1次選考通過者)、コンセプト賞(2次選考通過者)、ファイナリスト(最終選考会進出者)の結果 ↓
第7回コンテスト結果
エントリー 781点(43校)
★最優秀賞--------- 真岡北陵高校
★優秀賞------------ 作新学院高校、真岡高校
★審査員特別賞---- 文星芸術大学、作新学院中等部
★奨励賞------------ 宇都宮高校、宇都宮女子高校、宇都宮中央女子高校、国学院大学栃木高校、佐野日本大学高校、国際情報ビジネス専門学校
★とちぎアントレを応援する企業より、本賞とは別に多数の「企業賞」が贈られました。
※次世代枠(高校生未満)としてエントリーを認め、本選同等の審査を行った(株)sutosuta(代表 山口晴香:宇都宮大学附属小学校6年)には、プレゼン予選会で企業賞の「 FAAVO宇都宮賞 」が贈呈されました。
■下野新聞2020年1月31日(金)付 入賞者発表
●賞状 ●副賞(記念楯、賞金3万円)
●新会社開業資金100万円+育成プラン(2020年度)
最優秀賞
所有者の高齢化や後継者不足などで、放置されたままの竹林が増えています。これらの竹林は土砂崩れの危険箇所も多く、竹林の適正な管理には竹の利用促進が欠かせません。そこで私たちは竹をナノレベルまで粉砕して発酵させ、乳酸菌を増殖させた竹粉を商品化しました。乳酸菌の整腸作用や消臭効果を活かしペットフードや鶏のエサ、臭いを抑える牛舎敷料などの商品化を進めます。将来的には人間用のサプリメントや、洗顔用品や化粧品、農家のコスト削減につながるサイレージへの利用を目指します。竹粉の需要が高まれば、竹林の整備という地域課題の解決にもつながると考えています。
[同時受賞]
オーディエンス賞(提供/ 足利銀行)
●賞状 ●副賞(現金3万円)
最終選考会での観覧者投票で決まる「オーディエンス賞」!
一般公開の最終選考会では観覧者にも審査していただき、発表が良かったと思う新会社に投票。投票者にはクオカード(5千円分×4名)が当たる抽選会も実施。
●賞状 ●副賞(記念楯、賞金1万円)
優秀賞
会社のキャッチコピーは「大人には思い出を、子どもには冒険心を」です。大人は誰でもが校舎への思い出がありますし、校舎に泊まるということは子どものころの冒険心をかき立てます。元校舎のホテルでは作品の展示会を開催し、懐かしい給食も提供します。全国で年間約500校が廃校になっています。私の地元でも2校の小学校が近く廃校になります。地域の歴史や想いが込められた学校名はホテルになっても残します。地域のことを大切にする会社を目指します。
[同時受賞]
FAAVO宇都宮賞(提供/ (株)モンキークルージャパン)
●賞状 ●副賞(5千円分のAMAZONギフトカード)
パソコン太郎賞(提供/パソコン太郎(株))
●賞状 ●副賞(パソコン太郎による1年間のITコンサル(60万円相当))
優秀賞
在留外国人や訪日外国人は増加傾向にあり、外国人が安全かつ安心して医療サービスを受けられる体制をつくっていくことが求められています。当社は多言語対応の言語変換アプリを提供します。利用者は日本語がうまく話せなくても母語で自分の症状や要望などを入力すれば日本語に変換され、医療機関に伝わる仕組みを構築します。IT技術と公的機関、医療機関との連携を通じ、誰でもがより良い医療サービスを受けられる社会を目指します。
[同時受賞]
ジョイトーク賞(提供/(株)ジョイトーク)
●賞状 ●副賞(TDLペアチケットとジョイトークSkype(スカイプ)英会話4万5千円相当のレッスン無料券)
●賞状 ●副賞(賞金5,000円)
審査員特別賞
当社が目指すのは学生の域を超え、気軽にデザイン制作の仕事ができる仕組みをつくり、未来のクリエイターと仕事をしたい人が出会える場所をつくることです。クリエイターの作品や得意分野などを紹介するポートフォリオサイトを立ち上げ、学生時代から継続的に仕事を受注できる環境を整備します。仕事の紹介、作品の展示販売など様々な人が交流する場をつくり、クリエイターが自分の力を思う存分使ってデザインの仕事ができる社会をつくっていきたい。
[同時受賞]
マウンテントライブ賞(提供/マウンテントライブ(株))
●賞状 ●副賞(マウンテントライブと食事ができる権利(会食しながら、事業の実現化を相談))
パソコン太郎賞(提供/パソコン太郎(株))
●賞状 ●副賞(パソコン太郎による1年間のITコンサル(60万円相当))
審査員特別賞
地域の祭りに参加した人の満足度を高くして祭りの存続を図ること、外国人も参加しやすくすることが目的です。祭りの屋台を紹介するサイトを運営し、利用者の投稿により屋台ごとの混雑状況やお客さんの評価、外国人用に英語の商品説明など表示。混雑する屋台を避けたり評価の高い店を探し出したりすることが出来ます。出店側はサービスの仕方や商品の改良など売り上げ向上のヒントをつかめます。大学祭や物産展、マルシェなどへの展開も可能です。
[同時受賞]
プライド賞(提供/ (株)プライド)
●賞状 ●副賞(全国のパソコン教室グリーニー1年間無料受講券)
エンターテイン賞(提供/(株)エンターテイン)
●賞状 ●副賞(オマツリツアー(東京)への招待券とスターバックスのギフトカード)
※次世代枠(高校生未満)としてエントリーを認め、本選同等の審査を行いました。
●賞状 ●副賞(クオカード3,000円分)
奨励賞
スニーカーの履き心地と、スリッパの着脱の容易さを両立した革新的な靴を提供します。靴ひもが無く、一歩足を前に出すだけで装着が完了。靴を脱ぐ際も足を揃えることでスリッパのように簡単に脱ぐことができます。常識を打ち破るハンズフリーの靴で、両手に手荷物を持っていても容易に着脱できます。高齢者や障害を持つ方にも広く受け入れられるのではないかと考えています。STLESSは靴の世界で人々の真の需要に応える企業を目指します。
[同時受賞]
栃木イノベーション賞(提供/ (株)下野新聞社)
●賞状 ●副賞(5千円分の図書カード)
奨励賞
会社の目的は空き家の利活用と在庫超過などで廃棄されてしまう服を減らすことです。空き家を借り受け改修し、そこでアパレルショップから廃棄しようとしていた服を安く買い取って販売します。放置された空き家で損なわれた景観を改善し、幅広い年齢層がショッピングできる場をつくることで宇都宮市に活気を取り戻したいと思います。また服の廃棄の現状をより多くの人に知っていただき、廃棄量の削減に貢献していきたいと思います。
[同時受賞]
とちぎスマイル賞(提供/ (株)ピースノート)
●賞状 ●副賞(TDLペアチケット)
奨励賞
学生のひらめきを企業に橋渡しします。また企業側から依頼があった場合、企業が求める分野を得意とする学生からアイディアを募集するという橋渡しもします。私のひらめき商品は、若者の身だしなみで重要な前髪のセットする時間を短縮し、いつでも髪の乱れを直せる便利商品です。学生のひらめきと、アイディアは尽きることなく、時代とともに変化します。商品化することで世の中の発展の一翼を担い、絶え間なく成長することができるはずです。
[同時受賞]
リバネス賞(提供/(株)リバネス)
●賞状 ●副賞(世界進出を目指す「ビジネス開発相談の権利」と「リバネスCEO:丸 幸弘氏の著書「Deep Tech」の贈呈)
奨励賞
困っていることがある会社や人と、アイディアや技術を活かしたい人とを結びつける事業を行う会社です。ホームページに会員登録してもらい、その情報をもとに両者の橋渡しをします。急速なインターネットの発展によりグローバル化が進み、海外にばかり目が向けられるようになりました。失われていく地域の産業やアイディアを助けたいと思ったことがきっかけです。栃木の活性化に参加できる環境を作り、栃木の需要と供給を地産地消します。
[同時受賞]
すまスマ賞(提供/ 住まいるネットワーク(株))
●賞状 ●副賞(RADIO BERRY(エフエムとちぎ)の番組[ とちぎ住まいるスマイル ]への出演権)
奨励賞
単身世帯が増加している中、体を動かしたい時に気軽に参加できる、大人バージョンの部活サークルをつくることを提案します。宇都宮ブレックスというチームがあり、県民から根強い人気があります。このバスケットボールを事業の対象にしました。バスケット用品の専門店をベースに「3×3」のコートをつくり、そこで交流の場を広げていきたい。バスケ事業が成功したら、サッカー、テニスなど他分野も取り込み、県外にも事業を拡大していく計画です。
[同時受賞]
北星賞(提供/北星商事(株))
●賞状 ●副賞(うつのみやブレックス会長と話ができる券(事業の実現化を直接相談できる))
奨励賞
2022年開催のとちぎ国体までに、宇都宮市オリオン通りを魅力的な商店街にすることが目的です。選手や観戦客にPR活動を行い、「次は観光で行きたい」と思ってもらえるよう、オリオン通り飲食専門アプリ「オリオン」を作成し、栃木県産の食材を取り入れたオリジナルメニューを紹介します。国際情報ビジネス専門学校と連携し、様々な分野の先生や学生に協力してもらうことで、クオリティーの高いサービスの提供が実現できると考えています。
[同時受賞]
すまスマ賞((提供/ 住まいるネットワーク(株))
●賞状 ●副賞(RADIO BERRY(エフエムとちぎ)の番組[ とちぎ住まいるスマイル ]への出演権)
エントリーした皆さんのビジネスプランは地域や日本が直面する課題に正面から向き合い、現状を少しでも良くしていきたいという意欲が、表れていました。それは我々にとってうれしいこと、頼もしいことです。プレゼン技術は大人顔負けです。今後も素晴らしいビジネスプランを公募し、実用化に向けたサポートを続けていきたいと思います。
審査委員長・石崎 公宣 氏(下野新聞社)
学生さんの起業プランのレベルが年々、高くなってきています。起業への強い思いを持っている人たちが潜在的に多くいると感じています。在学中から社会に出る前に本気で働くこと、仕事のことを考えてもらえる場をアントレが提供していきます。ぜひ周りの仲間に声をかけていただいてアントレの輪を広げ、多くの人たちに参加していただきたいと思います。
実行委員長・青木 圭太 氏(青木製作所 代表取締役)
表彰式の後で懇親会を開催。起業を目指す生徒・学生と、起業を応援するたくさんの企業の方々が、名刺交換(学生全員に名刺を支給)を行い、交流を楽しみました。
(第7回とちぎアントレプレナー・コンテスト参加者の懇親会/2019年12月21日、下野新聞社本社)
・・・参加者インタビュー・・・
アイデア賞(1次選考通過者)、コンセプト賞(2次選考通過者)、ファイナリスト(最終選考会進出者)の結果 ↓